2011年 01月 25日
都市をたたむ |
今、city&life(98号)を再読している。
じっくり読み直してみて、やはり良くまとまった冊子だと感心するとともに、気になる話題がいくつかあったので、別途取り上げてみたいと思う。
今日は饗庭伸さんが書かれている「都市をたたむ」という考え方について。
今回の冊子で饗庭さんは「編集サイドから以前同誌に書いた『都市をたたむアーバンデザイン』という記事から発展し、下北沢のような市街地を計画的に縮退させるアイデアを素描することをリクエストされた」ということで、ご本人いわく、「下北沢は利用者の多い鉄道の結節点であり、ポテンシャルの高い都心であるため、『都市をたたむ』ことは遠い話題であり、縮退の要素はない」と断わった上で、原理的な縮退の考え方から下北沢を読み取るとどうなるかということを示す試みを本稿でおこなっている。
饗庭さんのおっしゃるとおり、都市は中心から外側にむけて、農地や自然を食いつぶす形で拡大してきた。それが高齢化社会に突入し、経済が停滞している現在、都市の周辺部では空き家や空き地などにより低密化が進みはじめているため、それをどうしたら、計画的に縮退できるかというのが、饗庭さんの研究の骨子であるようだ。
確かに都市は「どこまでも拡大すればするほど良い」というものではなく、適度な密度と広さでまとまっていることが、良い都市の条件のように思う。もしそれがほんとうなのであれば、「減退」ということではなく、より良い理想の都市を目指して、計画的に縮退させていくという考え方は、現在の日本にとって価値ある考え方だろうし、サスティナブルという思想からしても、ピタリとするのではないかと思った。
計画的に低密度な都市に変化していける制度設計を、本気で考える時期がきているように思う。
じっくり読み直してみて、やはり良くまとまった冊子だと感心するとともに、気になる話題がいくつかあったので、別途取り上げてみたいと思う。
今日は饗庭伸さんが書かれている「都市をたたむ」という考え方について。
今回の冊子で饗庭さんは「編集サイドから以前同誌に書いた『都市をたたむアーバンデザイン』という記事から発展し、下北沢のような市街地を計画的に縮退させるアイデアを素描することをリクエストされた」ということで、ご本人いわく、「下北沢は利用者の多い鉄道の結節点であり、ポテンシャルの高い都心であるため、『都市をたたむ』ことは遠い話題であり、縮退の要素はない」と断わった上で、原理的な縮退の考え方から下北沢を読み取るとどうなるかということを示す試みを本稿でおこなっている。
饗庭さんのおっしゃるとおり、都市は中心から外側にむけて、農地や自然を食いつぶす形で拡大してきた。それが高齢化社会に突入し、経済が停滞している現在、都市の周辺部では空き家や空き地などにより低密化が進みはじめているため、それをどうしたら、計画的に縮退できるかというのが、饗庭さんの研究の骨子であるようだ。
確かに都市は「どこまでも拡大すればするほど良い」というものではなく、適度な密度と広さでまとまっていることが、良い都市の条件のように思う。もしそれがほんとうなのであれば、「減退」ということではなく、より良い理想の都市を目指して、計画的に縮退させていくという考え方は、現在の日本にとって価値ある考え方だろうし、サスティナブルという思想からしても、ピタリとするのではないかと思った。
計画的に低密度な都市に変化していける制度設計を、本気で考える時期がきているように思う。
by kenzo_stsk
| 2011-01-25 18:11
| ■研究