2017年 09月 29日
協力のデザイン |
昨日は「下北沢駅西側エリア立体緑地設計内容報告会」
上のパースは立体緑地のイメージ図として示されたものだけれど、ブリッジと上の植樹だけはとても丁寧に描かれているが下の駐輪場がどういう配置になるのかとか、奥の住宅との境目がどのようにデザインされるのかはぼんやりと表記されているだけでよくわからない。利用者にとってはどこの管理であろうとも、自由に利用できる部分はみな公共的な空間であって区別はないのである。また建築の世界では、少し気を使って協力し合えばすっきりときれいに納まるディテールということがある。たとえば上の絵の橋脚の足元に1m角程度の大きなコンクリートの塊がみえるけれども、これなども区と小田急が協力してデザインすれば、すっきりと地中に隠すことも可能なのです。
「立体緑地」といっても聞きなれない方が多いと思うが、要は下北沢の駅の2階部分から直接南西方向へとブリッジをかけて、その上部を緑道化し遊歩道として利用しようということ。ブリッジの下には小田急電鉄が用意する700台分の駐輪場も計画されている。ブリッジの終点には鎌倉通りと小田急が交差するあたりにできる小公園があり、そこへのアクセスを楽にすること、ブリッジの陰にたくさんの駐輪自転車を隠す効果も狙っている。
昨日の説明会では、それらのデザインを進めてきた経緯の説明とともに、使用素材や予定されている樹種などの詳細説明や今後のスケジュールについての話があった。
さて説明の後の質疑でも多くの意見がだされたわけだが、その中で数人からだされた区がつくる立体緑地以外の部分についての設計がどうなるかわからないので、良し悪しの判断がしづらいという問題が心に残った。この事業は事業者である小田急電鉄と上部の公共的利用をうけもつ世田谷区の共同事業なので、世田谷区の担当部分だけをみせられてもその良否の判断ができないのだ。
そろそろデザインも大詰めに向かうことになる。今後はそんな細かい納まりについてどこまで綿密に相談ができるかにかかってくるだろう。小田急と世田谷区、そして利用する市民が協力して是非とも良いデザインに育て上げたいと思っている。
立体緑地は平成31年度末に完成の予定です。
by kenzo_stsk
| 2017-09-29 14:27
| ・下北沢問題