2008年 08月 10日
服部圭郎さん |
金曜日、東京ディズニーランドに行った。
以前、明治学院大学教授の服部圭郎さんに、下北沢の商業地としての価値について考える講座(2005/6/29『都市の魅力を喪失させる最も簡単な方法』)をしていただいたとき、下北沢の魅力の中で、「車を気にせず、安心して町を歩けること」はとても大きな魅力であり、それは東京ディズニーランドに人が集まることにも通じているというようなお話があった。
もちろん下北沢はテーマパークではないので、アトラクションがあるわけでもなく、簡単にディズニーランドと比較してみるなどということはナンセンスなのだけれど、「東京ディズニーランドのど真ん中に道路を通したら、今ほど人は集まるだろうか?」といわれれば、当然そんな馬鹿なことを考えるのはおよしなさいということになるだろう。東京ディズニーランドはすでに大きな駐車場をもつ施設であり、車でのアクセスにも対応しているのだから。
しかし、「まちの活性化」について考えるとき、道路が出来れば、車を使ってお客がやってくると考える商業者は結構多い。そんなことを考えるとき、クリチバで起きた「花通り」の話は示唆に富んだ実話である。
ブラジルのクリチバ市の伝説的な市長、ジャイメ・レルネル氏が1971年に33歳の若さで、はじめて市長に抜擢されたとき、「人が中心のまちづくり」を揚げ、中心市街地の目抜き通りから車を排除した。はじめ、通り沿いの商業者たちは売上がさがるだろうと心配し、通りを自動車禁止にすることに猛反発する。結局商業者たちを説得することは無理そうだと踏んだ市長は、強引にも、連休で店が閉まっている3日間の内に、道路のアスファルトを剥がし、プランターを設置するなどして、車を強制的に排除する。それに怒った商業者たちが、車で乗り込むデモストレーションをおこなおうと計画すると、道に長い紙をしいて、こどもたちに絵を描かせるイベントで対抗するなど、最初は抵抗も強かったわけだけれど、1ヶ月後には、店の売上が3倍に伸び、近くの商業者たちも、うらやましがるという結果となった。
服部圭郎さんは日本にクリチバの都市計画を紹介した本の著者でもあり、『人間都市クリチバ―環境・交通・福祉・土地利用を統合したまちづくり』や『都市の鍼治療』という著作の中で、その先進的な都市計画を紹介しているので、興味のある方は是非ご一読ください。
以前、明治学院大学教授の服部圭郎さんに、下北沢の商業地としての価値について考える講座(2005/6/29『都市の魅力を喪失させる最も簡単な方法』)をしていただいたとき、下北沢の魅力の中で、「車を気にせず、安心して町を歩けること」はとても大きな魅力であり、それは東京ディズニーランドに人が集まることにも通じているというようなお話があった。
もちろん下北沢はテーマパークではないので、アトラクションがあるわけでもなく、簡単にディズニーランドと比較してみるなどということはナンセンスなのだけれど、「東京ディズニーランドのど真ん中に道路を通したら、今ほど人は集まるだろうか?」といわれれば、当然そんな馬鹿なことを考えるのはおよしなさいということになるだろう。東京ディズニーランドはすでに大きな駐車場をもつ施設であり、車でのアクセスにも対応しているのだから。
しかし、「まちの活性化」について考えるとき、道路が出来れば、車を使ってお客がやってくると考える商業者は結構多い。そんなことを考えるとき、クリチバで起きた「花通り」の話は示唆に富んだ実話である。
ブラジルのクリチバ市の伝説的な市長、ジャイメ・レルネル氏が1971年に33歳の若さで、はじめて市長に抜擢されたとき、「人が中心のまちづくり」を揚げ、中心市街地の目抜き通りから車を排除した。はじめ、通り沿いの商業者たちは売上がさがるだろうと心配し、通りを自動車禁止にすることに猛反発する。結局商業者たちを説得することは無理そうだと踏んだ市長は、強引にも、連休で店が閉まっている3日間の内に、道路のアスファルトを剥がし、プランターを設置するなどして、車を強制的に排除する。それに怒った商業者たちが、車で乗り込むデモストレーションをおこなおうと計画すると、道に長い紙をしいて、こどもたちに絵を描かせるイベントで対抗するなど、最初は抵抗も強かったわけだけれど、1ヶ月後には、店の売上が3倍に伸び、近くの商業者たちも、うらやましがるという結果となった。
服部圭郎さんは日本にクリチバの都市計画を紹介した本の著者でもあり、『人間都市クリチバ―環境・交通・福祉・土地利用を統合したまちづくり』や『都市の鍼治療』という著作の中で、その先進的な都市計画を紹介しているので、興味のある方は是非ご一読ください。
by kenzo_stsk
| 2008-08-10 05:13
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