2011年 07月 07日
夏の思い出(その1) |
今日、下北沢は晴天だった。(以下長文)
暑い日がつづいていますが、みなさまお元気にお過ごしのことと思います。
今年の夏は地震の影響から節電を心がけながら、クーラーなども控えめに過ごす方が多いと聞きます。ですが、とにかく、熱中症なども心配ですから、あまり無理はしすぎず、少しの我慢とほどほどの努力で、小生この夏を乗り切っていきたいと考えております。
この前の月曜日僕は、不眠症のときは、なぜか冷え性でつりぎみになる足に気を配りながら、町を歩いておりました。いつもお世話になっているカフェの2周年記念日であったのに、きちんとした挨拶ひとつせずにいたことに気がつき、お店にたちよりますと、となりに「ぜーぜーと息を切らしたおばーちゃま」がやってきまして、「坂がきつくて家に帰れなくなった。タクシーを呼べるものならば、そうしたいのだけれど…」とおっしゃいます。なんかみたことのあるおばーちゃまだなぁとお住まいを聞きましたら、カフェの横の坂をのぼって、一本松公園の斜め前がお住まいとのことで、「あぁ、やっぱり地元の方だったのか」とひざを打ちました。そこでおばーちゃまに「自分も地元の人間であること」を説明し、もう少し先にある実家の話などをしますと、「私も娘は東大原だった」とか、「あなたも北中なの?」と申され、もうすっかりなつかしい目をなさっていました。
本来はたぶん「少しだけ休憩させてもらえれば…」とか、「お水を一杯だけくださいな」というお気持ちだったろう彼女はもうたぶん90の大台に差し掛かった御歳頃だと思います。いつも元気に町を闊歩する我が母が、「あのおばーちゃんは私の憧れの人だったのよ」とか。僕の下北沢の祖母が乳母車を押さないと歩けないといいながら、それでも駅前のマーケットまでいっていたころはまだ80代だったことを考えれば、90代の彼女にとって、あの自宅横の坂道がどんなにきついものだろうかと、思われました。
カフェで一息をいれ、そろそろ長女が家に帰ってくるなぁとおばーちゃまに「お先に…」といおうかと思いましたが、「あなたも帰るのなら、私も一緒に…」とおばーちゃまがおっしゃるので、「では、僕が先にでて、タクシーを呼んできましょうか?」とか、つい先日まで家にあった車が、今は廃車にして自宅にはないことを悔やみつつ、でもこのおばーちゃまを自転車に乗せることはできないよなぁと思案しておりますと、カフェのマスターが「本当は宅配便の台車とかがあれば、いいんだよね」とつぶやき、「あ!それだ」と知り合いの家にあるリアカーのことを思い出しました。「おばーちゃん、すてきなオープンカーで家まで送ってあげようかと思うのだけれど、長女と一緒に僕がお店に戻るまで、ここにいてくれる?」と話しますと、おばーちゃまはキョトンとした顔で僕をみて、「平気よ!」とおっしゃいました。
急いで家に帰って、自転車で小学校の帰り道を急ぐ長女を途中で拾い。知人の家にある荷車を組み立てて、店に帰ると。「あらあら、わたしはこれに乗せられちゃうの?」とおばーちゃんは少しはずかしそうでしたが、僕は「あなたの世代の方は根性が違うから平気だと思うんだよね?」と訳のわからない説得を試みると、長女が「わたしもこの前載ったけど、とっても気持ちがいいのよ!」とおばーちゃんに追い討ちをかけまして、結局カフェの奥さまと長女のふたりをお供に、3人編成で「はじめての坂上がり」に挑戦することとあいなりました。
台車がとてもスムーズで、楽々と家に帰れましたことをここにご報告するとともに、今年の夏のひとつめの思い出話とさせていただきます。
ご清聴ありがとうございました。(長文にて失礼!)
暑い日がつづいていますが、みなさまお元気にお過ごしのことと思います。
今年の夏は地震の影響から節電を心がけながら、クーラーなども控えめに過ごす方が多いと聞きます。ですが、とにかく、熱中症なども心配ですから、あまり無理はしすぎず、少しの我慢とほどほどの努力で、小生この夏を乗り切っていきたいと考えております。
この前の月曜日僕は、不眠症のときは、なぜか冷え性でつりぎみになる足に気を配りながら、町を歩いておりました。いつもお世話になっているカフェの2周年記念日であったのに、きちんとした挨拶ひとつせずにいたことに気がつき、お店にたちよりますと、となりに「ぜーぜーと息を切らしたおばーちゃま」がやってきまして、「坂がきつくて家に帰れなくなった。タクシーを呼べるものならば、そうしたいのだけれど…」とおっしゃいます。なんかみたことのあるおばーちゃまだなぁとお住まいを聞きましたら、カフェの横の坂をのぼって、一本松公園の斜め前がお住まいとのことで、「あぁ、やっぱり地元の方だったのか」とひざを打ちました。そこでおばーちゃまに「自分も地元の人間であること」を説明し、もう少し先にある実家の話などをしますと、「私も娘は東大原だった」とか、「あなたも北中なの?」と申され、もうすっかりなつかしい目をなさっていました。
本来はたぶん「少しだけ休憩させてもらえれば…」とか、「お水を一杯だけくださいな」というお気持ちだったろう彼女はもうたぶん90の大台に差し掛かった御歳頃だと思います。いつも元気に町を闊歩する我が母が、「あのおばーちゃんは私の憧れの人だったのよ」とか。僕の下北沢の祖母が乳母車を押さないと歩けないといいながら、それでも駅前のマーケットまでいっていたころはまだ80代だったことを考えれば、90代の彼女にとって、あの自宅横の坂道がどんなにきついものだろうかと、思われました。
カフェで一息をいれ、そろそろ長女が家に帰ってくるなぁとおばーちゃまに「お先に…」といおうかと思いましたが、「あなたも帰るのなら、私も一緒に…」とおばーちゃまがおっしゃるので、「では、僕が先にでて、タクシーを呼んできましょうか?」とか、つい先日まで家にあった車が、今は廃車にして自宅にはないことを悔やみつつ、でもこのおばーちゃまを自転車に乗せることはできないよなぁと思案しておりますと、カフェのマスターが「本当は宅配便の台車とかがあれば、いいんだよね」とつぶやき、「あ!それだ」と知り合いの家にあるリアカーのことを思い出しました。「おばーちゃん、すてきなオープンカーで家まで送ってあげようかと思うのだけれど、長女と一緒に僕がお店に戻るまで、ここにいてくれる?」と話しますと、おばーちゃまはキョトンとした顔で僕をみて、「平気よ!」とおっしゃいました。
急いで家に帰って、自転車で小学校の帰り道を急ぐ長女を途中で拾い。知人の家にある荷車を組み立てて、店に帰ると。「あらあら、わたしはこれに乗せられちゃうの?」とおばーちゃんは少しはずかしそうでしたが、僕は「あなたの世代の方は根性が違うから平気だと思うんだよね?」と訳のわからない説得を試みると、長女が「わたしもこの前載ったけど、とっても気持ちがいいのよ!」とおばーちゃんに追い討ちをかけまして、結局カフェの奥さまと長女のふたりをお供に、3人編成で「はじめての坂上がり」に挑戦することとあいなりました。
台車がとてもスムーズで、楽々と家に帰れましたことをここにご報告するとともに、今年の夏のひとつめの思い出話とさせていただきます。
ご清聴ありがとうございました。(長文にて失礼!)
by kenzo_stsk
| 2011-07-07 02:49
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