2011年 10月 07日
林雅子展 |
昨日「林雅子展」を観に、王子の中央工学校にいった。

没後10年のレセプションへのお誘い状が来たので、妻と二人で出掛けた。林雅子さんは、日本における女性建築士の草分け的存在。大胆でシンプル、そしてモダンな空間をつくるのに長けた方で、住宅を中心とした設計活動において一時代を築いた。僕が初めて就職し、9年間お世話になった設計事務所の恩師であり、妻ともそこで知り合った。そんなわけで娘たちを祖父母に預けて、妻と二人で出かけたのであった。
展覧会は23号館(RISE)の3~5階を使って展示されていた。建物の骨格がよくわかる数々のアクリル模型や、多くの建築作品の写真や模型展示が中心。実はこの建物に隣接する21号館(step)も彼女の設計、基本設計の担当者は何を隠そう僕でした。
「step」とは崖地に建てられた建物で、学生ホールと展示ギャラリーが、中央の階段を挟んで配置された建物になっている。スケッチを図面化するとき、中央の階段幅を900ミリグリッドにあわせて3.6mとしていたら、「ここは内法4mに!」という指示がでたことがあった。「いつもはグリッドを守るのに何故?」と質問したところ、「この階段は学生たちが駅から歩いてくるのを学校が受け止める『道・入口』なのだ。だから、全面の道幅と同じにしなければいけない」と強くいわれたのを憶えている。あぁ、コンセプトを形にするっていうのは、こういう部分にこだわることなのかと、膝をうち、彼女の天才をみた気がしたものであった。
建物を断面で考えること。重力に逆らわず、合理的に設計すること。彼女から教わって今も実践していることは多い。
無理も沢山いう人だったから、苦労も多かったけれど、10年経って思い返すと、懐かしい思い出ばかりです。事務所のOBのみなさまにも、もっと会えるのかと思っていたのだけれど、行ったのは僕たち夫婦だけだったのが少し寂しかったなぁ。次の機会には是非!もっと計画的に集まりましょう。
展覧会は10月15日(土曜)までです。

没後10年のレセプションへのお誘い状が来たので、妻と二人で出掛けた。林雅子さんは、日本における女性建築士の草分け的存在。大胆でシンプル、そしてモダンな空間をつくるのに長けた方で、住宅を中心とした設計活動において一時代を築いた。僕が初めて就職し、9年間お世話になった設計事務所の恩師であり、妻ともそこで知り合った。そんなわけで娘たちを祖父母に預けて、妻と二人で出かけたのであった。
展覧会は23号館(RISE)の3~5階を使って展示されていた。建物の骨格がよくわかる数々のアクリル模型や、多くの建築作品の写真や模型展示が中心。実はこの建物に隣接する21号館(step)も彼女の設計、基本設計の担当者は何を隠そう僕でした。
「step」とは崖地に建てられた建物で、学生ホールと展示ギャラリーが、中央の階段を挟んで配置された建物になっている。スケッチを図面化するとき、中央の階段幅を900ミリグリッドにあわせて3.6mとしていたら、「ここは内法4mに!」という指示がでたことがあった。「いつもはグリッドを守るのに何故?」と質問したところ、「この階段は学生たちが駅から歩いてくるのを学校が受け止める『道・入口』なのだ。だから、全面の道幅と同じにしなければいけない」と強くいわれたのを憶えている。あぁ、コンセプトを形にするっていうのは、こういう部分にこだわることなのかと、膝をうち、彼女の天才をみた気がしたものであった。
建物を断面で考えること。重力に逆らわず、合理的に設計すること。彼女から教わって今も実践していることは多い。
無理も沢山いう人だったから、苦労も多かったけれど、10年経って思い返すと、懐かしい思い出ばかりです。事務所のOBのみなさまにも、もっと会えるのかと思っていたのだけれど、行ったのは僕たち夫婦だけだったのが少し寂しかったなぁ。次の機会には是非!もっと計画的に集まりましょう。
展覧会は10月15日(土曜)までです。
by kenzo_stsk
| 2011-10-07 11:45
| ■人物

