2011年 11月 16日
二項対立 |
昨晩NHKの取材を受けた。
とはいってもすぐTVに出るということではない。NHKの社会部に新しく配属された女性が、下北沢問題の現状を気にかけて、基礎的な知識を得るための取材を試みたというお話。彼女もここに来るまでに、いろいろな下勉強はなさったのだろうけれど、話してみると実にいろいろな誤解があった。
誤解その1「道路を賛成している人と反対している人の対立」
この問題では、「道路を賛成している集団」というものはそもそも存在しません。醜悪な道路に反対する運動があり、その反対運動を牽制する意味で連携した商店街があっただけである。商店街の人たちは「そんなに強行に反対運動を展開されたら、今まで区と約束していた、他の様々な困りごとを解決するための助成金などもつかなくなってしまうのでは…」と困り果てたというのが実情。道路必要論というのは、「買取してもらうことに期待し、すでの将来設計をしているから」というとても個人的な事情を除いては、まだ聞いたことがありません。つまりそれはお金が欲しいということであって、道路が必要という話ではないです。
誤解その2「若者文化と防災性の対立」
彼女は「地震があったので、防災性に対する考え方に変化が生じて、道路必要論に変わっているのでは?」と思ったようだけれど、そもそも「この道路が防災性も含め、当面なんの役にもたたないから反対している(なんと事業認可を受けた第一期工区だけでは、道路本来の役割りである『交通』の役割りさえ満足しないのだ)」のであって、災害が起こったことで、より反対の気持ちが強まったということはあれども、必要論に移行するなんてことは全く起きていません。そもそも若者文化と防災性の二項対立ってわかりやすいかね。僕は下北沢の町をタイマツを持って走り回っている若者なんてみたことないけどね(あ、そういう話じゃなかったですね)。
マスコミは物事をお茶の間にわかりやすく伝える手法として良く二項対立を描くのだけれども、複雑な事情を単純化するなかで、いろいろな誤解や弊害を発生させてしまっているということは正直あると思います。今回のはきっとそんな例のひとつでしょう。
世の中そんなに単純ではないのだ。
とはいってもすぐTVに出るということではない。NHKの社会部に新しく配属された女性が、下北沢問題の現状を気にかけて、基礎的な知識を得るための取材を試みたというお話。彼女もここに来るまでに、いろいろな下勉強はなさったのだろうけれど、話してみると実にいろいろな誤解があった。
誤解その1「道路を賛成している人と反対している人の対立」
この問題では、「道路を賛成している集団」というものはそもそも存在しません。醜悪な道路に反対する運動があり、その反対運動を牽制する意味で連携した商店街があっただけである。商店街の人たちは「そんなに強行に反対運動を展開されたら、今まで区と約束していた、他の様々な困りごとを解決するための助成金などもつかなくなってしまうのでは…」と困り果てたというのが実情。道路必要論というのは、「買取してもらうことに期待し、すでの将来設計をしているから」というとても個人的な事情を除いては、まだ聞いたことがありません。つまりそれはお金が欲しいということであって、道路が必要という話ではないです。
誤解その2「若者文化と防災性の対立」
彼女は「地震があったので、防災性に対する考え方に変化が生じて、道路必要論に変わっているのでは?」と思ったようだけれど、そもそも「この道路が防災性も含め、当面なんの役にもたたないから反対している(なんと事業認可を受けた第一期工区だけでは、道路本来の役割りである『交通』の役割りさえ満足しないのだ)」のであって、災害が起こったことで、より反対の気持ちが強まったということはあれども、必要論に移行するなんてことは全く起きていません。そもそも若者文化と防災性の二項対立ってわかりやすいかね。僕は下北沢の町をタイマツを持って走り回っている若者なんてみたことないけどね(あ、そういう話じゃなかったですね)。
マスコミは物事をお茶の間にわかりやすく伝える手法として良く二項対立を描くのだけれども、複雑な事情を単純化するなかで、いろいろな誤解や弊害を発生させてしまっているということは正直あると思います。今回のはきっとそんな例のひとつでしょう。
世の中そんなに単純ではないのだ。
by kenzo_stsk
| 2011-11-16 11:56
| ■報道