2013年 10月 02日
尾道 |
昨日空間工場のオープニングイベントで「尾道の空家再生プロジェクト」のミニレクチャーをきいた。

講師はNPO法人尾道空家再生プロジェクト理事の渡邉義孝さん。今回の講演ははっきりいって『面白すぎる内容』だった。
最近新聞やTVなどでも取り上げられることが多くなったということなので、尾道の空家再生プロジェクトについて、すでにご存知の方も多いのかもしれない。概要を記せば、地元尾道の近代住宅を愛するひとりのご夫人の思いつきが多くの協力者の力を得て、空家(というよりほとんど廃屋もある。だって屋根が無い物件まで再生させているのです)を次々と再生させることに成功していく物語。ひとつひとつの物件がどれも個性をもっているうえ、その良さを生かした再生の方法を模索している実力にも頭が下がるが、なにより100件の物件リストのうち、すでに60件の物件を再生させた上、今残り少ない物件を500人が順番待ちしているというのだから、その数字だけでも恐れ入る。
また、単に新規参入者を呼び込むための不動産の再生だけでなく、尾道の魅力を伝えるためのまちあるきツアーや、地元の人にもまちの魅力を体験して欲しいと願う「名旅館建築ツアー」など、その手法が多岐に渡っている点も素晴らしいと思った。
「建物の良いところをみつけて、それを愛するところからはじめています」という言葉が今も耳に残っている。
同時にその話をうけてせたがやカフェメンバーいちの伝統的建築物マニアでもある建築士、金山氏の「海外では建物の古さによってクリアしなければならない建物の性能規定に差が設けられていて、それについて彼らに訊くと『若い建物とおじいさんの建物をおなじ競争させることはできません』と自信をもってこたえるし、日本のようにすべての建物をひとつの性能規定でしばろうとすると、結局スクラップアンドビルドの呪縛からは逃れられないのではないか?」という問題提起も深く心に残った。
あまりに面白い会だったので、たまたま出席できた20名程度の人だけに伝えるだけで終わらせてしまうのは惜しい気もしている。現在何か延長して当日の内容をお伝えできないかと、方法を模索中です。
PS:下の写真は昨日配られた尾道の資料。カラフルにデザインされていて活動の楽しさが伝わってきます。


講師はNPO法人尾道空家再生プロジェクト理事の渡邉義孝さん。今回の講演ははっきりいって『面白すぎる内容』だった。
最近新聞やTVなどでも取り上げられることが多くなったということなので、尾道の空家再生プロジェクトについて、すでにご存知の方も多いのかもしれない。概要を記せば、地元尾道の近代住宅を愛するひとりのご夫人の思いつきが多くの協力者の力を得て、空家(というよりほとんど廃屋もある。だって屋根が無い物件まで再生させているのです)を次々と再生させることに成功していく物語。ひとつひとつの物件がどれも個性をもっているうえ、その良さを生かした再生の方法を模索している実力にも頭が下がるが、なにより100件の物件リストのうち、すでに60件の物件を再生させた上、今残り少ない物件を500人が順番待ちしているというのだから、その数字だけでも恐れ入る。
また、単に新規参入者を呼び込むための不動産の再生だけでなく、尾道の魅力を伝えるためのまちあるきツアーや、地元の人にもまちの魅力を体験して欲しいと願う「名旅館建築ツアー」など、その手法が多岐に渡っている点も素晴らしいと思った。
「建物の良いところをみつけて、それを愛するところからはじめています」という言葉が今も耳に残っている。
同時にその話をうけてせたがやカフェメンバーいちの伝統的建築物マニアでもある建築士、金山氏の「海外では建物の古さによってクリアしなければならない建物の性能規定に差が設けられていて、それについて彼らに訊くと『若い建物とおじいさんの建物をおなじ競争させることはできません』と自信をもってこたえるし、日本のようにすべての建物をひとつの性能規定でしばろうとすると、結局スクラップアンドビルドの呪縛からは逃れられないのではないか?」という問題提起も深く心に残った。
あまりに面白い会だったので、たまたま出席できた20名程度の人だけに伝えるだけで終わらせてしまうのは惜しい気もしている。現在何か延長して当日の内容をお伝えできないかと、方法を模索中です。
PS:下の写真は昨日配られた尾道の資料。カラフルにデザインされていて活動の楽しさが伝わってきます。

by kenzo_stsk
| 2013-10-02 23:16
| ■建築

