防災を心配する地元 VS. シモキタファン

先週木曜日、ＭＸテレビの取材と放送があった。

ニュースは夜６時からのニュースで５分程度。今までも新聞報道などで今回のように報道されたことがあったが、「ああまたか‥」という報道のされ方であった。この問題を「防災を心配する地元 VS. シモキタファン」という構図で描くことは、あまりにシンプルで誤解に満ちている。“Save the 下北沢”は防災の問題をなおざりにしても、今の下北沢を冷凍保存しようという運動ではない。しかし、マスコミは時に視聴者にわかりやすくものを報道したがる傾向がある。

また、いつものように登場した南口商店街の吉田氏も、防災が大切だと強調する。いつ僕らが防災を軽んじた発言をしたのだろうか？防災が大切だということは自明のことなので、それを言うことを非難する気は全く無いないが、そのあと「無責任に反対している人たちは防災のことを良く考えて欲しい」だとか、「結局下北沢で何か起こったときの復興は自分たちだけでやるのだし、反対している人たちがそこまでやってくれるとは思わない」だとかは、言いすぎである。私にとっても下北沢は地元であり、故郷なのだ。私が常に、今まで根気良く話し合いを続けてきた懇談会の方々に敬意を表しているように（その閉鎖的なシステムについては時に批判的ではあるけれども）、吉田さんたちにも、僕たちに対する敬意を払っていただきたいと、今回はここではっきりと言っておく。今回の報道での発言はとても失礼に感じました。

さて、今回はそれと同時に下北沢商店街連合（４商店会+２町会）が都知事に54号線を含む計画の速やかな事業認可をしてほしいという内容の懇願書を提出したというニュースが報道された。映像は都庁の明るい会議室で、副都知事がにこやかに懇願書を受け取っている映像である。この件に関してはとても驚いたので、いろいろ事情を調べさせていただいた。今回懇願書を提出するのに、「下北沢街づくり懇談会」として、懇願したのではないというのがどういうことなのか？結局この件は、商店会の親分たちだけの話し合いで提出がきまったという経緯によるようだ。驚くことに商店会の関係者の中でも、今回のいきさつを全くしらない人がいたということがそのことを良く物語っている。商店会とはここまでトップダウンの体制なのだろうか？下北沢フォーラムがおこなったアンケートの結果を見て、自分たちの意見が、街の中でいかに少数意見なのかをわかってもらえるのではないか？と期待したり、もっと良い夢のあるプランを提示すれば、一緒に手をつないでくれるのはないか？などと淡い期待をしていた自分が哀しい。

街づくり懇談会のみなさま。ほんとうにこんなことで良いのですか？