2021年 12月 14日
グリーンインフラ学校―4日目― |
日曜日、グリーンインフラ学校の最終日だった。

今回のテーマは「実践」。世田谷代田と梅が丘駅の間にある「みごろ広場」で実際に雨庭をつくってみるワークショップである。いつもより少し早めの9時半に集合して、神谷さんから簡単なレクチャーを受けたあと、作業内容によるグループ分けをして公園へ。移植隊10名、ツルハシ隊3名、スコップ隊6名、一輪車隊3名、ガラ選別隊10名の割振りであった。



結果、公園には今回5種類の雨庭ができたことになります。いわば「雨庭サンプル公園」みたいなことになったわけだ。以下、簡単に紹介します。

続いて、こちらは雨池型の雨庭。池を掘ったあと底に水を練りこんだ荒木田を張り付けて、防水性のある池としてある。最後に神谷さんが持ち込んだ甕などと合わせて、水を楽しむタイプの雨庭となった。こちらには背後にある防災倉庫の屋根からの雨水も集めて流しいれる計画となっているので、今後の変化も楽しみである。

4つ目は坪庭型の雨庭。掘った溝の中に麻袋にいれたガラスカレットを寝かせて、覆土してある。原則的には最初に紹介した公園の地面に設えたものが階段状に配置されているという仕掛け。排水用の集水桝に水が流されてしまう前になるべく多くの水を地面に返そうという仕掛けである。

最後は浸透桝型の雨庭。こちらは既存の雨水排水用の桝に並べた配置で、掘った桝状の穴に玉砂利が詰めてある。公園の雨水排水に水が流れ込む直前に雨水が溜まれる場所をつくって地面に浸透させていくことが狙いだ。

これだけの作業を一日で終わらすことはなかなか大変でしたが、午前中1時間半、午後2時間半、全員が力をあわせて頑張りました。
最後に農大キャンパスに帰って、それぞれ自宅の庭などで今後やろうと思っている雨庭の設計などについて発表しあって一日を終えた。僕は現在世田谷区や小田急電鉄と相談中の、来年夏に出来る園藝部の拠点の前庭にあたる緑地にどんな雨庭をつくると良いと思うかの提案をしてみた。こちらも今後どんな庭が出来上がってくるか、レポートしていきたいと考えています。お楽しみに!




公園の土はとても固いので、ツルハシで崩したのち、スコップで一輪車にすくい取り一か所に運んで、ふるいにかけて砂利と土にわけていく。一方で、すでに作業場に植えてある植物は最初に根から掘り上げて、一時避難させておかなければならない。30人ほど集まった参加者がフル稼働の大作戦である。日頃はあまりしたことのない重労働も多かったけれど、「明日からだが痛くなるのが楽しみだねぇ~」などと言い合いながら、みんな元気に作業しました。
こちらは写真では以前との違いがあまりわからないだろうけれど、2か所の溝状の雨庭が埋め込まれている。一度掘ってから保水性のあるガラスカレットをいれて、上に表土をまいて溝を隠してあるという仕掛けだ。土の中に保水性の高い場所をつくって、ゆっくりと地中に水を浸透させていくというわけだ。

3つ目はバイオスウェル型の雨庭。階段状に続く溝に玉砂利を敷き詰め、ゆっくりと水を流しながら濾過・浸透させていく仕掛けである。



by kenzo_stsk
| 2021-12-14 12:11
| ■都市計画


