2024年 03月 04日
空き地 |
空き地のホルトの木周りにカントリーヘッジをつくった。
園藝部の植栽管理の仕事として、カントリーヘッジをつくった。以前は剪定枝を使った柵が作られていたのだけれど、空き地を利用するこどもたちによく触られる場所のため、頻繁に壊れてしまうので、柵の形状を変えたわけだ。あたらしい工業的な材料を使うのではなく、一般的には事業ごみとして処理されることの多い材料を使ってつくるのが、循環を大切にする園藝部テイストの醍醐味である。
2019年10月、BE YOU.というコンセプトとともに下北線路街の開発方針が示されてから4年半近くが経った。まちの声を聞きながら開発のスタイルを決めていくという宣言とともに、この空き地でオープニングセレモニーが行われたことを懐かしく思い出す。駅前広場の工事車両の進入などの必要性から、暫定的な場所として開発を保留したという理由もあるのだろうが、一般的には企業の斬新なデザインを前面に押し出したスタイルが多いなかで、そのコンセプトは非常に画期的に思えた。そんな空き地をつかった数々のイベントを通して、その企画設計者であった環境設計会社であるフォルクと知り合い、シモキタ園藝部が育ってきたという経緯ひとつをとっても、ここが下北沢の開発の姿を決める象徴的な場所であったといえるだろう。
2年後、駅前広場が完成するスケジュールを見込んで、そろそろ空き地の本設計がはじまるという話をきいた。企業として収益のあがる施設をつくることが大切なことは重々承知しているのだけれど、今の空き地のテイストをなるべく継承する形での開発になるといいなと願っている。
by kenzo_stsk
| 2024-03-04 20:55
| ・下北沢問題


