2006年 11月 18日
防災の話・3(電線は地上か地下か?) |
所長の話はここで延焼遮断帯としての道路からは一時離れて、防災の根本的な話になった。

「まず最初に一番効果的な対策としては、最初の出火を抑えることです。ガスと電気が出会うことからほとんどの出火がはじまるのだから、それを如何に少なくするかが被害を小さくする最善の策といえるでしょう。災害の時に電気をとめるということは今のところ技術的に無理です。しかし、ガス栓を地震のときに止める機能はできていますから、ガスの安全弁をどのくらい効果的に設置するかによって、かなりの出火を抑えることは今後できると考えています。」
なるほど、希望を持てる話である。「それでは、電線については地震による寸断などがおきにくい地下埋設の方が安全だといえるのでしょうか?」と僕が質問すると、所長は少し考え込んだ。
「それは少し難しい選択ですね。単純に地震時の火災の発生についてだけを考えれば確かに地下埋設は有効なのですが、地震のあとの復旧は地上式の方が遥かに早い。また日頃の事故などを発見しやすいという意味でもやはり地上の方が有利ですからね。」
そうである。防災とはひとつの視点だけで考えてはいけないし、大災害のときのことだけを考えていれば良いわけでもないのである。‥つづく

「まず最初に一番効果的な対策としては、最初の出火を抑えることです。ガスと電気が出会うことからほとんどの出火がはじまるのだから、それを如何に少なくするかが被害を小さくする最善の策といえるでしょう。災害の時に電気をとめるということは今のところ技術的に無理です。しかし、ガス栓を地震のときに止める機能はできていますから、ガスの安全弁をどのくらい効果的に設置するかによって、かなりの出火を抑えることは今後できると考えています。」
なるほど、希望を持てる話である。「それでは、電線については地震による寸断などがおきにくい地下埋設の方が安全だといえるのでしょうか?」と僕が質問すると、所長は少し考え込んだ。
「それは少し難しい選択ですね。単純に地震時の火災の発生についてだけを考えれば確かに地下埋設は有効なのですが、地震のあとの復旧は地上式の方が遥かに早い。また日頃の事故などを発見しやすいという意味でもやはり地上の方が有利ですからね。」
そうである。防災とはひとつの視点だけで考えてはいけないし、大災害のときのことだけを考えていれば良いわけでもないのである。‥つづく
by kenzo_stsk
| 2006-11-18 07:40
| ・室崎署長との「防災の話」

