2007年 05月 11日
血の熱い人々 |
8日(火)、韓国からの来客に下北沢をご案内した。
来られたのはカンウォン大学の教授ら5名。市民運動の研究家たちとともに、開発の立場で都市計画をつくる側の人も一緒だったのが印象的でした。道路の計画用地など現況を1時間くらい歩いたあと、ランチをかねて mona records で歓談しました。
今までの下北沢運動の経緯などをお話すると、彼らが一番不思議だと感じたのは「日本人の運動家はなぜこんなにも静かなのか?」ということのようでした。「僕らだったら、こんなにきれいな地図やチラシを作る前に、まず都庁にいって投石することから始めると思うのだけれど何故?」というのが彼らの大きな疑問であり、「韓国は弱い国家、強い市民だけれど、日本は強い国家、弱い市民と考えて良いの?」という質問をされました。同時に、多くの運動の場合、権利者たちが声をあげて戦うのが普通なのに、この下北沢のケースでは、権利者とは一歩離れた市民が立ち上がっているということも、彼らの大きな不思議であるようでした。
そこで、日本にはそもそも「市民が勝ち取った民主主義」という歴史がなくて、未だに「お国の決めたことには服従するのが普通」と考えている人が多く、そういう体質が市民運動をすることをとても難しくしているという状況について、僕の考えを話しました。もしも反対の声を強くあげればあげるほど、人が多く集まってくるような文化圏だったらば、全く違った運動を展開することが可能だっただろうと僕は思います。
また、実質的に街をどうするべきかという「代替案」に話がおよび、小田急の跡地をどのように利用するかが一番重要なテーマであるということや、防災に対する考え方などを話すと、「あなたたちはとても立派な代替案をもっているように感じたが、権利者たちがその考えに同調しないのはなぜなのだろう? 街の人の8割は現在の行政計画に賛成していると、先ほど南口の商店会長に聞いたのだが??」という質問を受けました。そこで、2006年の冬に発表された下北沢フォーラムの住民アンケートの結果を示し、地域住民も半数以上が現在の計画に疑問を感じているというデータを示すと、「なるほど、それならばまだ見直しの可能性はありますね」と少し安心なさったようでした。
和やかなうちにランチを終え、彼らはS.O.S.のCDや“Save the 下北沢”の応援バッジなどをお土産に購入して帰られたのでした。「このバッジをつけてもう一度南口商店会長のところにいって、なんで嘘ついたんだって聞いてみるか!」と気勢をあげ始めたのには少し驚きましたが。。韓国の人はとても血が濃いなぁと感じた一日でした。
来られたのはカンウォン大学の教授ら5名。市民運動の研究家たちとともに、開発の立場で都市計画をつくる側の人も一緒だったのが印象的でした。道路の計画用地など現況を1時間くらい歩いたあと、ランチをかねて mona records で歓談しました。
今までの下北沢運動の経緯などをお話すると、彼らが一番不思議だと感じたのは「日本人の運動家はなぜこんなにも静かなのか?」ということのようでした。「僕らだったら、こんなにきれいな地図やチラシを作る前に、まず都庁にいって投石することから始めると思うのだけれど何故?」というのが彼らの大きな疑問であり、「韓国は弱い国家、強い市民だけれど、日本は強い国家、弱い市民と考えて良いの?」という質問をされました。同時に、多くの運動の場合、権利者たちが声をあげて戦うのが普通なのに、この下北沢のケースでは、権利者とは一歩離れた市民が立ち上がっているということも、彼らの大きな不思議であるようでした。
そこで、日本にはそもそも「市民が勝ち取った民主主義」という歴史がなくて、未だに「お国の決めたことには服従するのが普通」と考えている人が多く、そういう体質が市民運動をすることをとても難しくしているという状況について、僕の考えを話しました。もしも反対の声を強くあげればあげるほど、人が多く集まってくるような文化圏だったらば、全く違った運動を展開することが可能だっただろうと僕は思います。
また、実質的に街をどうするべきかという「代替案」に話がおよび、小田急の跡地をどのように利用するかが一番重要なテーマであるということや、防災に対する考え方などを話すと、「あなたたちはとても立派な代替案をもっているように感じたが、権利者たちがその考えに同調しないのはなぜなのだろう? 街の人の8割は現在の行政計画に賛成していると、先ほど南口の商店会長に聞いたのだが??」という質問を受けました。そこで、2006年の冬に発表された下北沢フォーラムの住民アンケートの結果を示し、地域住民も半数以上が現在の計画に疑問を感じているというデータを示すと、「なるほど、それならばまだ見直しの可能性はありますね」と少し安心なさったようでした。
和やかなうちにランチを終え、彼らはS.O.S.のCDや“Save the 下北沢”の応援バッジなどをお土産に購入して帰られたのでした。「このバッジをつけてもう一度南口商店会長のところにいって、なんで嘘ついたんだって聞いてみるか!」と気勢をあげ始めたのには少し驚きましたが。。韓国の人はとても血が濃いなぁと感じた一日でした。
by kenzo_stsk
| 2007-05-11 11:57
| ■社会