2009年 02月 18日
公共施設整備方針 |
下北沢保育園の建替について考える打ち合わせに出席した。
今回の会合は区の担当者の方々や園の職員のみなさんも招きつつ、父母会の主催。前回の区側の説明を受けて、父母会が自主的にアンケート調査をおこない、その結果を受けて開催されたという経緯。会合は当初の予定終了時間を40分ほども延長する活気あるものとなった。
長い時間、父母からのいろいろな想いが語られたわけだが、問題点は次の3つに集約されたように思う。
1.区側の示すスケジュールを認めるか
2.合築の是否について
3.仮園舎の計画は妥当か
さて、世田谷区の担当者たちにとっては、今回発表した方針をなるべく逸脱しない範囲で事業を進めたいのは当然なのだろうが、問題は1.と2.に関して順守しなければならない程度がどのくらいなのかがわからないことである(つまりまだ「やりたい」とか「手続き上の不備はない」とか、区としての立場を説明されているだけで、変更の可能性について何一つ示されてはいないということ)。そしてどうやら「合併」という事業の骨格を決めたのは、世田谷区が平成17年に決定した「公共施設整備方針」という内規らしいということがわかってきた。
これは平成17年から26年までのむこう10年間の整備方針を打ち出したもので、ここには区が予算的に厳しい状況にあるため、事業のスリム化を図らねばならないこととともに、「施設の合築・複合化」として以下のような記述がある。
全面改築は、原則として以下の場合に限定して実施する。
・単独施設について、他施設との合築・複合化による管理運営の効率化を図る場合
・躯体の老朽度合いから、経費面も含めて改築が最適な施設
・他の公共事業の関係で、改築が必要な場合
学校など大規模な公共施設の改築(又は大規模改修)を行う際は、周辺の公共施設を積極的に取り込むなど、まちづくり支援機能や地域コミュニティの拠点として複合的に整備する。
つまり全面改築=新築の条件として「原則、合築や複合化によって管理運営の効率化を図ることが決められてしまっている」ということになる。ただ、実際今回のことを眼前にしながら考えてみると、保育園と福祉事業所というふたつの施設は、合築によって運営上の効率化を図れるということは全くないようだし、お互いの活動形態の違いなどを問題なく機能させるためには、例えばお昼寝の時間帯の騒音を防ぐために、より大きな事業費用の投資が必要となってくるなど、どうやら合併=節約という図式には単純にはならないような事実もあるので、ことはそれほど単純ではないように思う。
結局は良い保育を実現するためには、なにが一番大切なのかという大原則について、真摯に考えることを忘れてはいけないということを肝に銘じての散会となった。結論を出すにはもう少し議論が必要なようである。
今回の会合は区の担当者の方々や園の職員のみなさんも招きつつ、父母会の主催。前回の区側の説明を受けて、父母会が自主的にアンケート調査をおこない、その結果を受けて開催されたという経緯。会合は当初の予定終了時間を40分ほども延長する活気あるものとなった。
長い時間、父母からのいろいろな想いが語られたわけだが、問題点は次の3つに集約されたように思う。
1.区側の示すスケジュールを認めるか
2.合築の是否について
3.仮園舎の計画は妥当か
さて、世田谷区の担当者たちにとっては、今回発表した方針をなるべく逸脱しない範囲で事業を進めたいのは当然なのだろうが、問題は1.と2.に関して順守しなければならない程度がどのくらいなのかがわからないことである(つまりまだ「やりたい」とか「手続き上の不備はない」とか、区としての立場を説明されているだけで、変更の可能性について何一つ示されてはいないということ)。そしてどうやら「合併」という事業の骨格を決めたのは、世田谷区が平成17年に決定した「公共施設整備方針」という内規らしいということがわかってきた。
これは平成17年から26年までのむこう10年間の整備方針を打ち出したもので、ここには区が予算的に厳しい状況にあるため、事業のスリム化を図らねばならないこととともに、「施設の合築・複合化」として以下のような記述がある。
全面改築は、原則として以下の場合に限定して実施する。
・単独施設について、他施設との合築・複合化による管理運営の効率化を図る場合
・躯体の老朽度合いから、経費面も含めて改築が最適な施設
・他の公共事業の関係で、改築が必要な場合
学校など大規模な公共施設の改築(又は大規模改修)を行う際は、周辺の公共施設を積極的に取り込むなど、まちづくり支援機能や地域コミュニティの拠点として複合的に整備する。
つまり全面改築=新築の条件として「原則、合築や複合化によって管理運営の効率化を図ることが決められてしまっている」ということになる。ただ、実際今回のことを眼前にしながら考えてみると、保育園と福祉事業所というふたつの施設は、合築によって運営上の効率化を図れるということは全くないようだし、お互いの活動形態の違いなどを問題なく機能させるためには、例えばお昼寝の時間帯の騒音を防ぐために、より大きな事業費用の投資が必要となってくるなど、どうやら合併=節約という図式には単純にはならないような事実もあるので、ことはそれほど単純ではないように思う。
結局は良い保育を実現するためには、なにが一番大切なのかという大原則について、真摯に考えることを忘れてはいけないということを肝に銘じての散会となった。結論を出すにはもう少し議論が必要なようである。
by kenzo_stsk
| 2009-02-18 14:06
| ・保育園問題

